【社長でポン】残業に対する、サラリーマンと経営者と官の意識差

2007.9.12

ホワイト・エグゼンプションという言葉をご存知だろうか?

現在の労働基準である、1日8時間週40時間枠をなくし、時間ではなく成果によって評価する制度だ。
もちろん全てのサラリーマンに対して、適用されるわけではなく、管理職・専門職などの時間換算が難しい立場の人に適用されるという。
詳しくはコチラ


この法案、まだ可決されていない。
労働と評価と給与とが密接に関わっているデリケートな問題だからだ。


この制度、様々な立場の視点で考えてみるのも面白い。
まずは当事者であるサラリーマン。

サラリーマンとしては、たまったもんではないだろう。
いくら働いても残業代が出ないんだから。ただ、官の主張では効率よく労働し、成果をだして余暇は他のことに利用してくださいという主張。
日本は昔から「働きアリ」と呼ばれるくらい、長時間働く。また、欧米のようにアフター・ファイブを家族との団欒に専念するという風土も希薄だ。
また、一人早く帰るということに抵抗感や無言の圧力のある職場も少なくないだろう。
専門職・管理職・・・とりわけ管理職というのは責任の比重が高く、部下のトラブルなどが発生した場合は多大な労力が発生する。
バブル崩壊後の相次ぐリストラで一人当たりの労働負担量が増えており、容易に仕事を終わらすことができない現実で、残業をゼロにできるのだろうか?

そんな状態では、残業代ゼロになって今までと労働時間は変化なしといった声は容易に聞こえてくるだろう。

一方、経営者はというと。
残業代を払わなくてよい大義名分が国のお墨付きで出来上がるのだからうれしいことこの上ないだろう。また、この制度を逆手にとって、立場だけ対象の重職に就かせるなんてことをする経営者も出てくるかもしれない。


官は、理想を追求しすぎで、日本という風土と現場の現状を理解できていないと感じる。

もちろんホワイト・エグゼンプションを批判しているわけではない。有意義に利用する人も出てくるであろう。

しかし、今までの様々な法案でもよくあったことだが、政府は「~~という法律を作りました。皆さん従いましょう」だけしか言わない。
完璧でなくてもガイドラインを提示しない。
そうすると、独自の解釈や言葉だけが先行し、当初の目的からずれてくることは明らかだ。
最近の例では個人情報保護法だ。

これだって、国が明確なガイドラインを示さないために、社会の様々な場面で弊害が出ている。

この法案だって、しっかりとしたガイドラインを示さないと同じことになり、官が理想として掲げた、

「残業ゼロで素晴らしい余暇」を!

が、

「死ぬほど働いて、収入激減!経営者ウハウハ!」

になりかねない。

今回のニュースでは名称を変更し、「家庭だんらん法」に変えるというが、名前を変えたところで中味は変わらない。
現場の本質を見極めてないのだ。

何故、残業をしているのか?

・一人当たりの労働量の増加
・労働能力が低い
・職場風土
・日本の風土、文化

様々な要因を分析し、行政指導も行いながら施行してもらいたい。


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